キジ [雉]
Phasianus versicolor
日本の国鳥として親しまれる大型野鳥
日本の国鳥として知られる大型の鳥で、オスは鮮やかな緑と青の金属光沢を持ち、長い尾羽が特徴的です。メスは保護色の褐色をしています。平地から山地の草原や農耕地に生息し、「ケーン、ケーン」と鋭い声で鳴きます。
動画
この動画ではキジの自然な行動や鳴き声を観察できます。
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分類
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英名Green Pheasant
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大きさ全長約70cm
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羽の色
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寿命野生下で約5-7年
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保全状況指定なし
北海道から九州まで日本全国に分布する留鳥で、日本固有種です。
草原、農耕地、河川敷、丘陵地など開けた環境と隠れ場所がある場所を好みます。
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行動・習性
主に地上で生活し、低空を短距離飛ぶことができます。警戒心が強く、危険を感じると素早く茂みに隠れるか、大きな音を立てて飛び立ちます。オスは複数のメスとつがいになることがあります。
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さえずり
オスは「ケーン、ケーン」という鋭い声で鳴きます。驚いたときには「ケーッ」と短く鳴いて飛び立ちます。
雑食性で、植物の種子、芽、果実、昆虫、ミミズなど様々なものを食べます。
4〜7月頃に繁殖します。地上の窪みに草を敷いた簡素な巣を作り、オリーブ色の卵を8〜14個産みます。メスだけが抱卵し、抱卵期間は約23日です。雛は孵化後すぐに歩き、親鳥について採餌します。
日本の国鳥・キジが選ばれた「意外すぎる理由」とは?
1947年(昭和22年)、日本鳥学会によって日本の「国鳥」に選定されたキジ。トキやタンチョウといった強力なライバルがいる中で、なぜキジが選ばれたのでしょうか?
その理由は大きく分けて3つあります。
1つ目は「日本固有種であること」。日本の風土に合っており、本州から九州まで広く生息していることが評価されました。
2つ目は「文学や童話での知名度」。『桃太郎』での活躍はもちろん、『万葉集』などの古歌にも多く登場し、日本人にとって古くから馴染み深い鳥であること。
そして3つ目が、現代の感覚からすると少し驚く理由です。
それは、「狩猟鳥として最適であり、味が良いから」というもの。
実は、国鳥を選定する際の会議で「狩猟価値が高く、肉の味が優れている」という点が真面目に議論され、決め手のひとつになったのです。
世界的に見ても、国鳥が「狩猟対象(ジビエ)」になっている国は非常に珍しいと言われています。「見る」だけでなく「食」も含めて愛されてきた、日本らしい選定理由といえるかもしれません。