カッコウ [郭公]
Cuculus canorus
托卵で有名な夏の使者
「カッコウ、カッコウ」と鳴く夏鳥で、托卵(他の鳥の巣に卵を産みつける)習性で知られています。体は灰色で、下面には横縞があります。オスの特徴的な鳴き声は初夏の風物詩となっています。姿を見ることは少なく、声で存在を確認することが多い鳥です。
動画
この動画ではカッコウの自然な行動や鳴き声を観察できます。
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分類
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英名Common Cuckoo
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大きさ全長約35cm
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羽の色
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寿命野生下で約6-8年
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保全状況指定なし
夏鳥として北海道から九州まで日本全国に渡来します。冬季はアフリカ南部や東南アジアで越冬します。
平地から山地の森林、農耕地周辺、河川敷など様々な環境に生息します。
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行動・習性
托卵習性があり、主にオオヨシキリやモズなど特定の鳥の巣に卵を産みつけます。孵化したヒナは宿主の卵やヒナを巣から押し出します。木の上からさえずることが多く、飛翔時にはハヤブサに似た姿勢をとります。
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さえずり
オスは「カッコウ、カッコウ」と澄んだ声で鳴きます。メスは「キキキキ」という笑うような声で鳴きます。
主に毛虫などの大型昆虫を食べます。特に他の鳥が避ける有毒な毛虫も食べることができます。
5〜7月頃に繁殖(托卵)します。メスは宿主の巣から卵を1個取り除き、代わりに自分の卵を1個産みつけます。カッコウの卵は宿主の卵に似た色や模様になるよう進化しています。
「ヤツの後ろに回るな!」 カッコウのヒナが持つ12日間の秘密兵器
「ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」という次回予告でおなじみのゴルゴ13ですが、鳥の世界にもまるでゴルゴみたいな「後ろが危険」な鳥がいます。
カッコウは自分で巣を作らず、他の鳥の巣にこっそり卵を産みつける「托卵(たくらん)」をする鳥です。
卵から出てきたヒナが、餌を独り占めしようと他の卵やヒナを自ら背中に乗せて巣の外へ突き落とす姿をテレビなどでご覧になった方も多いかもしれません。
しかし、生まれたばかりで目も見えないヒナが、なぜそんな重労働をこなせるのでしょうか?
じつは、孵化した直後のカッコウのヒナの背中には、この時だけの特別な「くぼみ」が存在します。
このくぼみに他の卵やヒナが触れると、反射的に背中を反らせて押し上げるスイッチが入るようになっています。まさに、ライバルを排除するためだけにデザインされた秘密兵器なのです。
恐ろしいことに、巣の中を自分だけにしてしまうと、約12日後にはこのくぼみは消えて背中は平らになってしまいます。
「必要な時期だけ武器を持つ」。カッコウの生存戦略は、遺伝子レベルで徹底されているのです。