オシドリ [鴛鴦]
Aix galericulata
美しい色彩の森の水鳥
日本を代表する美しい水鳥で、特にオスは華麗な色彩と特徴的な冠羽を持ちます。森林内の池や清流に生息し、木の上に営巣するという珍しい習性を持つカモです。夫婦仲が良いことで知られ、「おしどり夫婦」という言葉の由来となっています。
動画
この動画ではオシドリの自然な行動や鳴き声を観察できます。
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分類
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英名Mandarin Duck
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大きさ全長約45cm
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羽の色
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寿命野生下で約5-8年
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保全状況環境省レッドリストでは「情報不足(DD)」に指定
本州、四国、九州に広く分布し、地域によって留鳥または漂鳥です。東アジアに生息域があります。
森林内の池や湖、清流などに生息します。周囲に樹木がある水辺を好みます。
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行動・習性
木の上にとまることができ、樹洞に営巣するという珍しい習性を持ちます。警戒心が強く、人が近づくとすぐに隠れます。一夫一妻で行動することが多いです。
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さえずり
オスは「ヒョー」、メスは「ケッケッケッ」という声で鳴きます。
どんぐりなどの木の実、草の種子、水生植物、水生昆虫、小魚などを食べます。
4〜6月頃に繁殖します。森の樹洞に巣を作り、クリーム色の卵を9〜12個産みます。メスのみが抱卵しますが、ヒナは孵化するとすぐに巣から飛び降り、親に連れられて水辺に向かいます。
「おしどり夫婦」は嘘? 実は毎年相手を変える「期間限定」の愛
仲睦まじい夫婦のことを「おしどり夫婦」と呼びますが、実際のオシドリの生態を知ると、この言葉の意味が変わって見えてくるかもしれません。
鮮やかな羽を持つオスと、地味なメスが寄り添って泳ぐ姿は確かに微笑ましいものです。
しかし、あの美しいオスの姿は、メスの気を引くためだけの「婚活モード」。カップルが成立し、メスが巣に卵を産んだ瞬間、オスはさっさと巣を離れてどこかへ行ってしまうのです。
その後の抱卵も子育ても、すべてメスの「ワンオペ」で行われます。オスが手伝うことはありません。
さらに驚くべきことに、彼らのペア関係はその冬だけの「期間限定」。翌年にはまた別のパートナーを見つけてカップルになります。
つまり、実際のオシドリは「一生連れ添う」どころか、「毎年相手を変える」鳥なのです。
もし結婚式でスピーチをする機会があったら、「おしどり夫婦」という言葉は使わない方が無難かもしれませんね。