リュウキュウコノハズク [琉球木葉木菟]
Otus elegans
南国の夜に響く小さなフクロウ
リュウキュウコノハズクは、フクロウ目フクロウ科コノハズク属に分類される小型のフクロウです。かつてはコノハズクの亜種とされていましたが、鳴き声が大きく異なることなどから現在は独立種として扱われることが多くなっています。種小名のelegansはラテン語で「優美な」を意味し、その名にふさわしい愛らしい姿をしています。南西諸島の森で夜になると聞こえてくる「コホッ、コホッ」という鳴き声は、亜熱帯の夜の風物詩です。
-
分類
-
英名Ryukyu Scops Owl
-
大きさ全長約22cm
-
羽の色
-
寿命野生下で約8-12年
-
保全状況環境省レッドリストでは「準絶滅危惧(NT)」に指定
日本では奄美大島以南の南西諸島に留鳥として生息します。また福岡県沖ノ島でも繁殖が確認されています。国外では台湾の蘭嶼やフィリピンのバタン島にも分布します。亜種ダイトウコノハズクは南大東島に、亜種ランユウコノハズクは台湾南東の蘭嶼に生息します。
発達した古い森林を本来の生息地としますが、農耕地や市街地近くの緑地など比較的開けた環境にも適応しています。樹洞のある林地で営巣します。夜行性で、日中は木の茂みの中で休息します。
-
行動・習性
夜行性で、日中は木の茂みや葉の密集した場所で休息しています。夕暮れ後に活動を始め、枝に止まって周囲を見渡しながら獲物を探します。一夫一妻制で繁殖し、縄張り意識が強いです。カラスなどの天敵を避けるため、昼間はカラスが入りにくい茂みの中に隠れています。
-
さえずり
夜から明け方にかけて「コホッ、コホッ」と一定の間隔で繰り返し鳴きます。コノハズクの「ブッポウソウ」とは全く異なる鳴き声です。繁殖期にはオスの「コホッ」にメスが「ニャッ」と応える鳴きかわしが聞かれます。交尾時には「キャキャキャキャ」と激しく鳴くこともあります。鳴き声は繁殖期に限らず一年中聞かれます。
主に昆虫を食べます。ガやコガネムシなどの大型昆虫を好みますが、ネズミ、小鳥、トカゲなどの小動物を捕食することもあります。枝に止まって待ち伏せし、地面や空中で獲物を捕らえます。
一夫一妻制で年1回繁殖します。樹洞やキツツキの古巣、時に人工構造物で営巣します。4〜5個の卵を産み、メスのみが約2週間抱卵します。雌雄共同で雛を育てます。雌雄とも1歳で性成熟しますが、空きなわばりがないと繁殖できない場合もあります。