ヤンバルクイナ [山原水鶏]
Hypotaenidia okinawae
やんばるの森に暮らす飛べない鳥
ヤンバルクイナは、ツル目クイナ科に属する沖縄島北部の「やんばる」地域にのみ生息する日本固有の飛べない鳥です。1981年に新種として発見され、翌年には国の天然記念物に指定されました。翼は退化してほとんど飛ぶことができませんが、代わりに丈夫な脚で茂みの中を時速40キロもの速さで走ることができます。発見当初は約1,800羽と推定されましたが、マングースやノネコによる捕食、交通事故などにより一時は約700羽まで減少しました。現在は保護活動の成果で回復傾向にあります。
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分類
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英名Okinawa Rail
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大きさ全長約30cm
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羽の色
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寿命野生下で約10-15年
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IB類(EN)」に指定
沖縄島北部の国頭村を中心とした「やんばる」地域にのみ分布する日本固有種です。世界中でこの地域にしか生息していません。
沖縄島北部の常緑広葉樹林(シイ・カシなどからなる照葉樹林)に生息し、下生えが繁茂した環境を好みます。水辺の近くや標高500メートル以下の森林を主な生活圏としています。
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行動・習性
主に地上で活動し、茂みの中を縦横無尽に走り回ります。夕方になると木に登り、横に伸びた太い枝にとまって眠ります。好奇心が旺盛で警戒心が薄い性格のため、道路に飛び出して交通事故に遭うことが問題となっています。
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さえずり
夕方に「キョキョキョキョー」と大きな声で鳴き、500メートル離れた場所でも聞こえるほどです。繁殖期には「クリャァー、クリャァー」「クリリーヤ」と元気に鳴きます。つがいで長く鳴き交わすこともあり、鳴き声は情報伝達の重要な手段です。
雑食性で、ミミズ、昆虫類、カタツムリ(固い殻を割って食べる)、両生類、木の実など、土の中の小動物を中心に食べます。くちばしで地面をほじくり返して獲物を探します。
繁殖期は5月〜7月頃です。森林や草地の地面に枯れ葉を集めた簡単な巣を造り、白地に茶色の斑点模様が入った卵を4〜5個産みます。ヒナは孵化後すぐに巣を出て歩き始め、黒い羽毛に覆われています。