ヤマゲラ [山啄木鳥]
Picus canus
北海道だけに暮らす緑色のキツツキ
ヤマゲラは、キツツキ目キツツキ科アオゲラ属に属する中型のキツツキで、日本では北海道にのみ生息する留鳥です。本州以南に分布するアオゲラとは同属の近縁種で、江戸時代には「しまあをげら」とも呼ばれていました。ユーラシア大陸に広く分布する種ですが、日本国内では北海道限定の鳥であり、北海道を代表する森林性の鳥の一つです。アイヌ語では「コロルセ」(木でコロローと鳴くもの)と呼ばれていました。
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分類
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英名Grey-headed Woodpecker
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大きさ全長約30cm
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羽の色
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寿命野生下で約10年
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保全状況指定なし
ユーラシア大陸に広く分布しますが、日本では北海道に亜種ヤマゲラが留鳥として周年生息します。利尻島にも渡来し、色丹島や青森県、栃木県、新潟県でまれに迷鳥として記録があります。
北海道の平地から山地の針葉樹林や落葉広葉樹林に生息します。大きな公園や防風林でも見られ、冬季には人家の庭先に来ることもあります。
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行動・習性
主に樹上で木々を移動しながら採食しますが、地上に降りてアリを掘り起こして食べることもあります。ドラミングで木の中の虫を探し出し、長い舌を使って捕食します。単独または番で行動することが多く、冬季も縄張りを維持する傾向があります。
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さえずり
「キョッ、キョッ」という鋭い声で鳴きます。繁殖期にはオスが「ピョーピョピョピョ……」と口笛のような澄んだ尻下がりの声でさえずります。アオゲラに似た声ですが、鳴き声に節があるのが特徴です。飛翔時には「ケレケレケレッ」と鳴くこともあります。ドラミングも行い、木を叩く回数は毎秒約14〜15回です。
昆虫類を主食とし、特にアリ類を好みます。そのほかクモ、甲虫の幼虫なども食べます。秋から冬にかけては種子や果実、樹木の蜜なども摂取します。冬には脂身などの人工的な餌を食べに来ることもあります。
繁殖期は5月〜6月です。古木や枯れ木にドラミングで丸い巣穴を掘り、5〜6個の白い卵を産みます。雌雄交代で約2週間抱卵し、雛は孵化後約1か月で巣立ちます。巣内にいる雛も「キョッキョッ」とよく鳴きます。