ヒレンジャク [緋連雀]
Bombycilla japonica
尾の先が緋色に輝く冬の旅人
ヒレンジャクは、スズメ目レンジャク科に属する冬鳥で、尾羽の先端が緋色(赤色)であることから「緋連雀」と名付けられました。平安時代から「連雀」として知られ、群れで行動する習性からその名が付いています。学名の「japonica」が示すとおり東アジアの限られた地域にしか生息せず、シベリア東部やアムール川流域で繁殖しますが、繁殖地の森林減少により絶滅が懸念されています。日本への渡来数は年によって大きく変動し、4〜5年に一度大群が飛来することがあります。ヤドリギの実を好んで食べ、種子の散布を助ける共生関係が知られています。
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分類
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英名Japanese Waxwing
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大きさ全長約18cm
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羽の色
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寿命野生下で約2-5年
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保全状況指定なし
シベリア東部、中国北東部のアムール川・ウスリー川流域で繁殖します。越冬地は日本、サハリン、朝鮮半島、中国南部、台湾などです。日本では沖縄県中部より北の地域に11月から5月にかけて滞在し、西日本に多く渡来する傾向があります。
越冬地では低地や丘陵地の開けた森林、農地、公園、住宅地の庭などに生息します。ヤドリギやネズミモチなど果実のある場所を好みます。
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行動・習性
数羽から数十羽の群れで行動し、稀に100羽以上の大群になることもあります。キレンジャクとの混群もしばしば見られます。木の実を食べつくすと次の餌場を求めて移動していくため、同じ場所での滞在期間は短いことが多いです。電線やアンテナに一列に並んでとまる姿も見られます。
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さえずり
甲高い声で「ヒーヒー」「チリリリ」と鳴きます。さえずりはありません。群れでいる時は常に鳴き交わしている姿が観察されます。
非繁殖期は主に果実食で、ヤドリギ、ネズミモチ、ピラカンサ、クロガネモチ、イボタノキ、ニシキギ、ノイバラ、ヤツデなどの実を好んで食べます。繁殖期の夏には昆虫食に切り替わります。
繁殖地はシベリア東部のアムール川・ウスリー川流域で、日本国内では繁殖しません。樹上に小枝で椀状の巣を作り、草や苔を敷きます。5〜6個の卵を産み、抱卵期間は約14日です。雛は約2週間で巣立ちます。