ハギマシコ [萩猿子]
Leucosticte arctoa
萩の花模様を纏う高山の訪問者
ハギマシコは、胸部や腹部にある美しいばら色の斑紋が特徴的な小鳥です。この斑紋が萩の花のように見えることから名付けられました。冬になると日本に渡ってくる冬鳥で、山地の岩場や草原を好み、群れで行動します。オスは雨覆、風切羽、腰、胸、腹などにばら色が強く出て鮮やかですが、夏羽になると全体的に褐色が強くなり地味な姿に変わります。古くから身近な鳥として、地域ごとに様々な呼び名で親しまれてきました。
-
分類
-
英名Asian Rosy Finch
-
大きさ全長約16cm
-
羽の色
-
寿命野生下で約3-5年
-
保全状況指定なし
ロシア東部(アルタイ山脈、サヤン山脈からカムチャツカ半島、千島列島北部)で繁殖し、冬になると中国や朝鮮半島へ渡って越冬します。日本では主に冬鳥・旅鳥として本州中部以北に渡来し、西日本では少ないです。北海道では留鳥の個体もおり、繁殖している可能性があります。
標高の高い岩礫地や崖地、山地の草原、岩場周辺を好みます。冬季になると海岸、崖地や岩場、疎林、草原、荒地などに移動します。北日本では崖のある海岸で、中部日本では岩場のある山地で見られることが多いです。
-
行動・習性
非繁殖期には数十羽から数百羽の群れで行動し、大きな波形を描きながら移動します。地上で採食する際は跳ねるように移動したり、両脚を交互にして歩いたりします。物音を立てるとすぐに飛び立ちますが、採食に夢中のときは近くまで来ることもあります。
-
さえずり
「チッチッチッ」と地鳴きし、飛翔中や地上で餌を啄んでいるときにも鳴きます。「ジュッジュッ」や「チュッチュッ」などとも鳴きます。
植物食で、主にイネ科やタデ科などの種子を食べます。地上で採食を行うことが多く、ヤシャブシなどの木の実をつつく様子も観察されます。
繁殖期は5-7月頃。岩の隙間に木の枝、苔、枯れ草などを組み合わせた皿状の巣を作り、1巣に4-5個の卵を産みます。抱卵期間は12-14日でメスのみが抱卵します。雛は18-20日で巣立ちし、その後も約14日程度親から給餌を受けます。