ノグチゲラ [野口啄木鳥]
Sapheopipo noguchii
やんばるの森に生きる沖縄の宝
キツツキ目キツツキ科に属する、世界で沖縄本島北部のやんばるの森にのみ生息する日本固有種です。原始的なキツツキとして「生きた化石」とも評され、その学術的・文化的価値はきわめて高いです。1972年の沖縄県復帰とともに県鳥に選定され、国の特別天然記念物にも指定されています。一夫一妻制で、一度つがいを形成するとパートナーが死ぬまでその絆を維持する、絆の深い鳥です。
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分類
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英名Okinawa Woodpecker
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大きさ全長約31cm
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羽の色
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寿命野生下で約10年以上
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IA類(CR)」に指定
沖縄本島北部(やんばる地域)にのみ分布する世界的に貴重な固有種です。与那覇岳を中心とした山地脊梁部の樹林に限られて生息しています。
沖縄本島北部のやんばる地域にあるイタジイやタブノキなどの常緑広葉樹がよく茂った、湿気のある密林に生息しています。樹齢50年以上の成熟した森林を必要とします。
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行動・習性
定住性がきわめて強く、狭い範囲で長期間生活します。観察例では9年間でわずか0.1㎢の範囲で生活していた記録があります。樹木の幹や枝で昆虫を探すほか、地面に降りて嘴で土を掘って獲物を捕らえるという、他のキツツキ類には見られない独特の採餌行動も行います。
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さえずり
「キャッ、キャッ」という甲高い声で鳴きます。地元では方言で「キータタチャー」と呼ばれ、これは鳴き声と木を叩く音に由来しています。ドラミング(木を嘴で叩く音)も繁殖期に聞かれます。
昆虫類を主食とし、特に樹木の幹に潜む甲虫類の幼虫を好みます。ほかにクモ類、ムカデ、セミの幼虫、キセルガイなどの陸産貝類も食べます。植物ではタブノキやヤマモモなどの果実も食べます。
繁殖は年1回で、4月〜5月に産卵し5月〜6月に雛が巣立ちます。主にイタジイなどの大木の幹に嘴で穴を掘って巣を作ります。2〜5個の白い卵を産み、約11〜12日間抱卵します。雌雄ともに抱卵・育雛に参加し、夜間の抱卵はオスが担当します。雛は約27〜30日で巣立ちます。