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タカ科

チュウヒ [沢鵟]

猛禽類

Circus spilonotus

大きさ : 全長約53cm
観察時期 : 11月~2月

ヨシ原を低く滑空する湿地のハンター

チュウヒは、タカ目タカ科に属する中型の猛禽類で、日本で湿地に生息・繁殖する唯一のタカ科鳥類です。和名の「宙飛」に反して実際は低空飛行を得意とし、翼をV字型に保ちながらヨシ原の上をゆっくりと滑空して獲物を探す姿が特徴的です。垂直離着陸が可能な唯一の猛禽類ともいわれ、イギリスの戦闘機「ハリアー」の名前の由来にもなっています。繁殖数は非常に少なく、絶滅危惧IB類に指定されています。

動画

この動画ではチュウヒの自然な行動や鳴き声を観察できます。

  • 分類
  • 英名
    Eastern Marsh Harrier
  • 大きさ
    全長約53cm
  • 羽の色
    体色は地域や個体による変異が大きいです。オスは頭から背が灰色や黒褐色で腹が白いものが多く、メスは全体的に褐色をしています。翼は長く、尾羽も長めで、飛翔時は翼を浅いV字型に保ちます。顔は平面的で顔盤があり、耳が大きく発達しています。
  • 寿命
    野生下で約15年
  • 保全状況
    環境省レッドリストでは「絶滅危惧IB類(EN)」に指定

ロシア極東域、中国東北部、サハリンなどで繁殖し、東南アジアで越冬します。日本では北海道、本州、九州で局地的に少数が繁殖し、一部は留鳥となります。冬季には本州以南に越冬のため渡来する個体が多いです。

チュウヒの分布図
繁殖地
越冬地
通過地

湿地や干拓地、湖沼岸、河川の岸辺などの広いヨシ原を主な生息地とします。越冬時は全国各地のヨシ原や農耕地で見られます。

  • 行動・習性

    両翼を浅いV字型に保ち、ゆっくりとした羽ばたきと滑翔を繰り返しながら低空で飛行し、地上の獲物を探します。視覚だけでなく聴覚も使って狩りを行います。風の強い日には停空飛翔も行います。繁殖期には高空で螺旋を描くディスプレイ飛翔を見せます。

  • さえずり

    「ケッ、ケッ、ケッ」「キャ、キャ、キャ」と鳴きます。繁殖期のオスは「ミュー、ミュー」と鳴きながら求愛します。餌を運ぶ際には「キュイー」と鳴いてメスを呼びます。

肉食性で、主にネズミ類を捕食します。その他、小鳥、カエル、魚類、爬虫類、鳥類の卵なども食べます。低空飛行で獲物を見つけると急襲して捕らえます。

繁殖期は4〜7月です。オスメス協力してヨシ原の地上に枯れ草を積み重ねて巣を作ります。5〜7個の卵を産み、主にメスが約35日間抱卵します。オスが餌を運び、空中で受け渡しをします。雛は約37日で巣立ちます。

昼の猛禽なのになぜ…? チュウヒの顔がフクロウに似ている理由

チュウヒを正面から見ると、他のタカやワシとは少し違う、ある特徴に気づくかもしれません。
それは、顔の周りの羽毛がパラボラアンテナのように並んでいること。まるで「フクロウ」のような顔つきなのです。

猛禽類の多くは、驚異的な「視力」で獲物を探しますが、チュウヒは背の高いヨシ原や草原で狩りを行います。
茂みに隠れた獲物は、目だけでは見つけにくいもの。

そこで彼らは、フクロウと同じように顔の羽毛(顔盤)でかすかな音を集め、「視覚」と「聴覚」の両方を頼りに獲物の位置を特定できるように進化したのです。

昼間に活動する猛禽類でありながら、夜のハンターであるフクロウと同じ機能も備えている。
日本で湿原に生息する唯一の猛禽類として、彼らがその圧倒的な強さを誇る秘密は、この特殊な「顔」にあるのです。

学名
Circus spilonotus
英名
Eastern Marsh Harrier
渡り区分
冬鳥(一部地域では留鳥、北海道では夏鳥
分布
ロシア極東域、中国東北部、サハリンなどで繁殖し、東南アジアで越冬します。日本では北海道、本州、九州で局地的に少数が繁殖し、一部は留鳥となります。冬季には本州以南に越冬のため渡来する個体が多いです。
生息地
大きさ
全長約53cm
寿命
野生下で約15年
珍しさ
めったに見られない
カテゴリー
冬季の広大なヨシ原や干拓地が観察ポイントです。V字型の翼で低空をゆっくり飛ぶ姿を探しましょう。夕方のねぐら入りの時間帯は複数個体が見られるチャンスです。繁殖地への接近は避け、遠くから観察してください。
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