チゴモズ [稚児百舌]
Lanius tigrinus
日本最小のモズ、青灰色の頭が美しい希少種
チゴモズは、スズメ目モズ科に属する日本最小のモズ類です。和名の「稚児」はモズより小さいことに由来します。頭部の青灰色と背中の赤褐色のコントラストが美しく、モズの仲間らしく「はやにえ」(獲物を枝に刺す行動)も行います。環境省レッドリストで絶滅危惧IA類に指定されており、日本では非常に希少な夏鳥となっています。
-
分類
-
英名Tiger Shrike
-
大きさ全長約18cm
-
羽の色
-
寿命野生下で約2-4年
-
保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IA類(CR)」に指定
中国東北部から朝鮮半島、日本にかけて繁殖し、冬季は東南アジア、ボルネオ島、ジャワ島などで越冬します。日本には5月中旬頃に夏鳥として渡来し、主に本州中部から東北地方で局地的に繁殖しますが、個体数は非常に少なくなっています。
低地から低山地の明るい広葉樹林や混交林に生息します。平地から山地の疎林内の開けた場所、山間の畑やゴルフ場の周辺を好みます。
-
行動・習性
群れは形成せず、単独またはつがいで行動します。木の枝に止まって尾羽を上下左右に回すように振ったり、パッパッと開いたりする独特の動きを見せます。縄張り意識が強く、繁殖期には活発にさえずります。
-
さえずり
繁殖期のオスは「ピチュピチュ」と複雑なさえずりを聞かせます。警戒時には「ギチギチ」という声を発します。他の鳥の鳴き声を真似ることもあります。
動物食で、鱗翅目の幼虫、カナブン、カマキリ、コオロギなどの昆虫を主に食べます。また、カエルやトカゲなどの小動物も捕食します。捕らえた獲物を枝に突き刺す「はやにえ」の習性があります。
繁殖期は5月下旬〜7月で、一夫一妻で繁殖します。サクラやケヤキ、カラマツなどの枝に椀形の巣を作ります。3〜6個の卵を産み、メスのみが約14〜15日間抱卵します。雛は約15日で巣立ちます。