セイタカシギ [背高鷸]
Himantopus himantopus
長い赤い脚で優雅に歩く水辺のバレリーナ
セイタカシギは、チドリ目セイタカシギ科に属するシギの仲間です。その名の通り「背が高い」ことが最大の特徴で、体に対して極端に長い脚を持っています。かつては迷鳥としてまれに記録される程度でしたが、1975年に愛知県で初めて国内繁殖が確認されて以降、東京湾や伊勢湾周辺で定着が進み、谷津干潟などでは周年観察できるようになりました。環境省レッドリストでは絶滅危惧II類に指定されています。
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分類
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英名Black-winged Stilt
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大きさ全長約37cm
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羽の色
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寿命野生下で約10年以上
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧II類(VU)」に指定
ヨーロッパ、アフリカ、アジア南部を中心に広く分布します。日本では東京湾岸や伊勢湾、三河湾周辺などで繁殖し、局所的に留鳥として定着しています。
海岸近くの水田、河口、干潟、池沼、埋立地の水たまりなど、浅い水域に生息します。淡水域から汽水域まで幅広い環境に適応しています。
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行動・習性
長い脚を生かして他のシギ類より深い場所でも採餌できます。浅瀬を優雅に歩きながら餌を探し、くちばしで水面や泥の中をつついて獲物を捕らえます。縄張り意識が強く、同種に対して威嚇行動を見せることがあります。数羽から20羽程度の小さな群れで過ごすことが多いです。
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さえずり
「ビューイッ」という澄んだ声で鳴きます。繁殖期や警戒時には「ケレッ、ケレッ、ケレッ」と高く鋭い声を発し、飛び立つ時には「ピピッ」と細い声で鳴きます。
動物食で、昆虫類、甲殻類、小魚、ゴカイ類などの小動物を食べます。長い脚で深い場所まで入り込み、他の水鳥より有利に餌を確保できます。
繁殖期は4月頃から始まります。水際の地上に浅い窪みを作って営巣し、4卵を産みます。雌雄で約22日間抱卵し、ヒナは孵化後すぐに親について採食を始め、約4週間で飛べるようになります。