ジュウイチ [十一]
Hierococcyx hyperythrus
十一と鳴く森の托卵者
「ジュウイチー、ジュウイチー」と鳴く声がそのまま名前になった、カッコウの仲間です。別名「慈悲心鳥」とも呼ばれ、「ジヒシン」とも聞こえます。山地の森林に生息し、コルリやオオルリなどの巣に托卵します。姿は小型のタカに似ており、飛翔時にはツミやアカハラダカと見間違えることがあります。
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分類
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英名Rufous Hawk-Cuckoo
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大きさ全長約32cm
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体重90g
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羽の色
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寿命野生下で6〜7年程度
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保全状況指定なし
九州以北の山地に夏鳥として渡来します。冬季はインドシナ半島、マレー半島、ボルネオ島などで越冬します。他のカッコウ類より標高の高い場所を好みます。
山地から亜高山帯の落葉広葉樹林や針広混交林に生息します。特に低木や下草の茂った暗い林床のある森林を好みます。渡りの時期には平地の林や公園でも見られることがあります。
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行動・習性
林内や林縁で単独で生活し、樹冠部でガの幼虫(毛虫)などを採食します。他のカッコウ類と比べて目撃する機会が少なく、声はすれど姿は見えずということが多いです。
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さえずり
「ジュウイチー、ジュウイチー」と鳴き、次第にテンポを速めて音程が高くなり「ピョイチチチジュジュジュ」と鳴き止みます。声はよく通りますが、姿を見つけるのは難しいです。
主に昆虫類を食べ、特にガ類の幼虫(毛虫)を好みます。樹上で虫を探して捕食します。
繁殖期は5〜7月で、自分では巣を作りません。コルリ、オオルリ、ルリビタキ、キビタキ、ノビタキなどの巣に托卵します。卵は淡い青色で宿主の卵に似ています。孵化した雛は仮親の卵や雛を巣から落とし、仮親に約20日間育てられて巣立ちます。