サンカノゴイ [山家五位]
Botaurus stellaris
葦原に潜む湿地の忍者
ヨシ原に生息し、危険を感じると首を真っ直ぐ伸ばして周囲に溶け込む擬態行動で知られる大型のサギです。その姿から「湿原の忍者」とも呼ばれます。繁殖期の「ブーゥ、ブーゥ」という瓶の口を吹くような独特の鳴き声は神秘的です。日本では非常に希少で、絶滅危惧IB類に指定されています。
-
分類
-
英名Eurasian Bittern
-
大きさ全長約70cm
-
体重1100g
-
羽の色
-
寿命詳細は不明
-
保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IB類(EN)」に指定
北海道北部、青森県、茨城県、栃木県、千葉県などで繁殖が確認されています。北海道では夏鳥、他の繁殖地では留鳥です。本州中部以南では冬鳥として少数が渡来します。
平地の湖沼、河川、湿田周辺の広大なヨシ原に生息します。水深20cm程度のヨシ原を特に好み、背の高い草むらであまり開けた場所には出てきません。
-
行動・習性
主に夜間から早朝にかけて活動しますが、繁殖期には日中の活動も見られます。警戒すると首を真っ直ぐ上に伸ばし、体を縦にして周囲のヨシに擬態します。単独で行動することが多いです。
-
さえずり
繁殖期には「ウォッヴォーーーゥ」「ブーゥ、ブーゥ」と瓶の口を息で吹いたような特徴的な声で鳴きます。この声は遠くまで響きます。
魚類、カエル、大型昆虫類、タウナギなどを食べます。ヨシ原の中でじっと待ち伏せして獲物を捕らえます。
繁殖期は4〜7月で、一夫多妻で繁殖します。草やカヤの茎で粗雑な皿形の巣をメスだけで作ります。5〜6個の卵を2〜3日おきに産み、抱卵はメスのみが行います。雛は15〜20日で巣を離れ、孵化後50〜55日で独立します。