サシバ [差羽]
Butastur indicus
里山の空を舞う渡りの名手
秋の渡りで大規模な群れを作ることで知られる中型の猛禽類です。里山環境に生息し、その存在は生態系が良好に保たれている証とされます。伊良湖岬や宮古島での渡りの観察は圧巻で、「鷹柱」と呼ばれる旋回する群れは多くのバードウォッチャーを魅了します。
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分類
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英名Grey-faced Buzzard
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大きさ全長約49cm
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体重410g
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羽の色
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寿命野生下で約6年
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧II類(VU)」に指定
東北地方から九州で繁殖し、冬季は南西諸島からフィリピン、インドネシアなどで越冬します。南西諸島の一部では越冬する個体もいます。
丘陵地の谷津田や谷戸と呼ばれる里山環境を好みます。水田と森林が接する場所に多く、見晴らしの良い場所から獲物を探します。
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行動・習性
見晴らしの良い場所に止まって獲物を探し、地上や樹上に飛び降りて捕らえます。秋の渡りでは上昇気流を利用して旋回し、大きな群れを作って南下します。繁殖期の行動圏は比較的狭く、巣から500〜600m程度です。
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さえずり
繁殖期に「ピックィー」とよく鳴きます。この声は里山で最もよく聞かれるタカの声の一つです。
カエル類、ヘビ類、トカゲ類、モグラ類、昆虫類など里山の小動物を幅広く捕食します。1羽の雛を育てるのに約5kgの小動物が必要とされます。
3月下旬から4月上旬に渡来し、すぐに求愛と造巣を始めます。アカマツやスギなどの針葉樹に巣をかけることが多いです。抱卵期間は約1か月で、雛数は2〜3羽です。孵化後36日前後で巣立ちます。