コウノトリ [鸛]
Ciconia boyciana
幸せを運ぶ大きな白い鳥
コウノトリは、コウノトリ目コウノトリ科に属する大型の鳥で、体長は約1.1メートル、翼を広げると2メートルにもなる日本最大級の鳥です。かつては日本各地で見られましたが、乱獲や環境悪化により1971年に野生下で絶滅しました。その後、兵庫県豊岡市を中心に人工繁殖と野生復帰が進められ、現在は野外で300羽以上が生息するまでに回復しています。湿地生態系の食物連鎖の頂点に立つ鳥で、その存在は豊かな自然環境の象徴とされています。特別天然記念物および国内希少野生動植物種に指定されています。
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分類
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英名Oriental Stork
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大きさ全長約112cm
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体重4500g
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羽の色
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寿命野生下で約30年以上(飼育下で40年以上の記録あり)
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IA類(CR)」に指定
ロシア極東地方や中国東北部で繁殖し、中国の長江流域、台湾、韓国、日本などで越冬します。日本では兵庫県豊岡市を中心に野生復帰した個体が繁殖し、全国各地に分散しています。大陸からの野生個体が渡来することもあります。
広い水田、河川、湿地、池沼などの水辺に生息します。餌場近くの大木や人工巣塔に巣を作ります。江戸時代には人里近くで普通に見られる鳥でした。
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行動・習性
日中は水田や湿地で採餌し、夕方にねぐらに戻ります。上昇気流を利用して高く舞い上がり、遠くへ移動することもあります。一夫一婦制で、一度ペアになると生涯連れ添います。樹上や電柱の上によく止まりますが、ツルにはこのような習性がありません。
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さえずり
声帯が退化しており鳴き声を出すことができません。代わりにくちばしを打ち合わせて「カタカタカタ」と音を出すクラッタリングでコミュニケーションをとります。ヒナのうちは声を出すことができます。
肉食性で、ドジョウ、フナ、ナマズなどの魚類、カエル、ヘビなどの両生類・爬虫類、ザリガニなどの甲殻類、バッタなどの昆虫類、ネズミなどの小型哺乳類を食べます。1日に約500gの餌を必要とします。
繁殖期は2月〜6月頃。大木の樹上や人工巣塔に枝を組んで直径約2mの大きな巣を作ります。通常3〜5個の卵を産み、約30日で孵化します。雌雄交代で抱卵・育雛を行い、ヒナは約2ヶ月で巣立ちます。