クロハラアジサシ [黒腹鰺刺]
Chlidonias hybrida
淡水を好む黒腹の渡り鳥
クロハラアジサシは、チドリ目カモメ科に属するアジサシの仲間で、名前の通り繁殖期には腹部が黒くなることが特徴です。「沼アジサシ」とも呼ばれ、海よりも内陸の淡水域を好む珍しいアジサシです。日本には旅鳥として春と秋の渡りの時期に通過し、特に秋(8〜10月)に観察される機会が多くなります。同属のハジロクロハラアジサシやハシグロクロハラアジサシと似ており、識別には注意が必要です。
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分類
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英名Whiskered Tern
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大きさ全長約25cm
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体重80g
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羽の色
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寿命野生下で約10〜15年
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保全状況指定なし
ユーラシア大陸南部から中央アジア、アフリカ、オーストラリアなど広い範囲で繁殖します。日本には旅鳥として春(4〜6月)と秋(8〜10月)に各地を通過しますが、数は多くありません。南西諸島では比較的よく見られます。
内陸の湿地、池沼、水田、河川などの淡水域を好みます。海岸で見られることは稀で、渡りの時期には沼地や遊水地に姿を現します。
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行動・習性
水面近くを軽快に飛び回り、水面で採餌します。他のアジサシ類のように水中に飛び込むことは少なく、水面すれすれを飛びながら獲物を捕らえます。飛行する昆虫も空中で捕食します。群れで行動することが多いです。
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さえずり
「キリッ キリッ」「ギィー」などと鳴きます。飛翔中に鳴くことが多いです。
主に飛行する昆虫や水生昆虫を食べます。小魚、オタマジャクシ、甲殻類なども捕食します。
日本では繁殖しません。繁殖地では湿地の水草の上などに巣を作り、2〜3個の卵を産みます。