クロアシアホウドリ [黒足信天翁]
Phoebastria nigripes
黒衣をまとい大洋を翔る海の旅人
北太平洋で2番目に大きい海鳥で、アホウドリの仲間です。全身が黒褐色の羽毛に覆われ、その名の通り脚も黒いのが特徴です。かつて八丈島では「くろぶ」と呼ばれていました。長い翼で風を巧みに利用し、ほとんど羽ばたかずに大洋を滑空します。
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分類
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英名Black-footed Albatross
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大きさ全長約68cm
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羽の色
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寿命アホウドリ類は長寿で、40〜60年以上生きる個体も確認されています。
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧II類(VU)」に指定
北太平洋に広く分布します。夏季はベーリング海やアラスカ湾に渡り、冬季は南下してハワイ諸島やマーシャル諸島などで繁殖します。日本では聟島列島、鳥島、尖閣諸島北小島で繁殖し、八丈小島でも近年繁殖が確認されています。
外洋性の海鳥で、繁殖期以外は太平洋の外洋で生活します。繁殖期には離島の草地や岩場に上陸します。日本近海では伊豆諸島や小笠原諸島周辺の海域でよく見られます。
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行動・習性
長い翼を使ったダイナミックソアリングで、ほとんど羽ばたかずに大洋を長距離移動します。海面近くを滑空しながら餌を探し、水面に浮かんで採餌することもあります。繁殖期には特定のパートナーと長期間にわたってつがい関係を維持します。
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さえずり
繁殖地ではさまざまな声を出してコミュニケーションを取ります。カタカタと嘴を鳴らす音や、唸るような声を発することがあります。
イカ類、魚類、甲殻類などを捕食します。海面付近の餌を水面に降りて捕らえたり、船から出る廃棄物を食べることもあります。夜間にも活発に採餌します。
冬季に繁殖地の島に戻り、草地や砂地にわずかなくぼみを作って1卵を産みます。両親が交代で抱卵し、雛が孵化した後も長期間にわたって世話をします。5月頃に親鳥は北の海へ旅立ち、雛は6月頃に巣立ちます。