クマタカ [熊鷹]
Nisaetus nipalensis
深山に君臨する森の王者
「森の王者」と呼ばれる大型の猛禽類で、森林生態系の頂点に位置します。日本では昔から鷹狩りに用いられてきた歴史があります。名前の「クマ」は「熊」のように大きく強いことに由来します。日本ではタカと呼ばれていますが、世界標準では立派なワシに分類されます。
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分類
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英名Mountain Hawk-Eagle
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大きさ全長約76cm
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体重3000g
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羽の色
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寿命野生下での寿命は20〜30年程度と推定されています。飼育下では40年以上生きた記録もあります。
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保全状況環境省レッドリストでは「絶滅危惧IB類(EN)」に指定
アジア南部から東部にかけて分布し、日本がクマタカの最北の分布域です。北海道から九州の山地に留鳥として広く分布しています。国内の生息数は約1800羽と推定され、絶滅危惧IB類に指定されています。
山地の森林に生息し、標高300m程度の低山帯から標高2000mを超える亜高山帯まで幅広く分布します。営巣地は急峻な谷の中腹が多く、高木の多い原生林を好みます。行動圏は約4km四方と広大です。
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行動・習性
樹上で獲物が通りかかるのを待ち伏せし、翼を畳んで急降下して襲いかかります。飛翔の際はあまり羽ばたかず、幅広い翼でソアリング(旋回上昇)することもあります。縄張り意識が強く、繁殖期には波状飛行のディスプレイを行います。
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さえずり
「ピユーイ」「フィーフィフィ」と鳴きます。成鳥は日常的にはあまり鳴かず、繁殖期の求愛や子育て時のコミュニケーションで鳴くことが多いです。
森林内に生息する多様な動物を捕食します。ノウサギ、リス、モグラなどの哺乳類、ヤマドリなどの中型鳥類、ヘビ類などが主な獲物です。自分より大きな獲物を仕留めることもあります。
繁殖期は11月頃から始まり、3月頃に産卵します。モミやアカマツなどの針葉樹、ブナなどの広葉樹の樹上に木の枝を組んで皿状の巣を作ります。親鳥は1〜2年と長い時間をかけて幼鳥の世話を行うため、繁殖は2〜3年間隔になることが多いです。