クマゲラ [熊啄木鳥]
Dryocopus martius
漆黒の体に赤いベレー帽の森の巨人
日本最大のキツツキで、国の天然記念物に指定されています。漆黒の羽毛に覆われた体と、真っ赤なベレー帽を被ったような頭頂部が印象的です。アイヌ語では「チプタ・チカップ(船を掘る鳥)」と呼ばれ、巣穴を丸木舟のような楕円形に掘ることに由来します。豊かなブナ林のシンボル的存在です。
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分類
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英名Black Woodpecker
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大きさ全長約46cm
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体重350g
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羽の色
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寿命野生下での正確な寿命は不明ですが、キツツキ類は10〜15年程度生きるとされています。
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保全状況指定なし
ユーラシア大陸の亜寒帯に広く分布します。日本では北海道と東北地方の一部(白神山地、森吉山、八甲田山周辺など)にのみ生息しています。国内の生息数は約600羽程度と推定されています。
北海道では常緑針葉樹林、落葉広葉樹林、混交林など様々な森林に生息します。東北地方では主にブナの天然林に生息し、古木の多い原生林を好みます。冬季には低地の林にも降りてきます。
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行動・習性
枯れ木や切り株を強力なクチバシで掘り、中にいる昆虫を捕食します。1日あたり最高1000匹のアリを食べることもあります。冬季には雪を掻き分けて切り株の中のアリを捕食することもあります。巣穴は他の動物にも利用され、生態系で重要な役割を果たしています。
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さえずり
飛びながら「コロコロコロ」と鳴くほか、木にとまって「キョーン、キョーン」と甲高く鳴きます。ドラミングは非常に力強く、森に響き渡ります。
主にアリを食べますが、キクイムシ類の幼虫なども好んで捕食します。その他の昆虫や果実も食べます。主に枯れ木や切り株の内部にいる獲物を捕食しますが、冬季には生木内の獲物も狙います。
4月半ばに産卵し、雛は5月中旬頃に孵化します。ブナなどの大木に楕円形の巣穴を掘って営巣します。この巣穴はクマゲラが去った後、ムササビやモモンガ、フクロウ類なども利用します。