カワガラス [川烏]
Cinclus pallasii
渓流に潜る驚きの潜水名人
カワガラスは、スズメ目カワガラス科に属する中型の鳥で、和名は河で生活しカラスのような色をしていることに由来しますが、カラスの仲間ではありません。最大の特徴は、スズメ目の鳥でありながら水中に潜って餌を捕ることができる驚くべき能力です。翼で水流をコントロールし、強い足指で水底を歩いたり流れに乗ったりと自由自在に動き回ります。清流の象徴として、カワガラスがいる場所は水質が良好な証拠とされています。アイヌの神話では神々への使者として重要な役割を担う鳥として登場します。
-
分類
-
英名Brown Dipper
-
大きさ全長約22cm
-
体重85g
-
羽の色
-
寿命野生下で約5-7年
-
保全状況指定なし
ユーラシア大陸東部のウスリーから中国東部、タイ北部、ヒマラヤに分布します。日本では北海道から本州、四国、九州、屋久島まで広く留鳥として生息し、河川の上流から中流域で繁殖します。
河川の上流から中流域、山地の渓流に生息します。水質が良好で、カゲロウやカワゲラなどの水生昆虫が豊富な清流を好みます。滝の裏側の岩棚など、水しぶきがかかるような場所に巣を作ることもあります。
-
行動・習性
水中に頭を突っ込んだり、全身で潜水したりして餌を探します。翼を使って水流をコントロールし、強い足で水底を歩くことができます。縄張り意識が強く、単独または番いで生活します。警戒すると水面すれすれを一直線に飛んで逃げます。
-
さえずり
地鳴きは「ビッ、ビッ」「ビィッ、ビィッ」という太く短い声で、飛翔時は「ピーピー」「ピッピッ」と鳴きながら水面すれすれを直線的に飛びます。1月頃からは「チチージョイジョイ」という複雑なさえずりも聞かれます。
主に水生昆虫(カワゲラ、カゲロウ、トビケラの幼虫など)を食べます。また、カニなどの甲殻類、小魚、サワガニなども捕食します。水中に潜って餌を探し、嘴で捕らえます。
繁殖期は2〜6月と早く、滝の裏側や岩の窪み、橋の下などに枯れ草、枝、苔を使って直径30cmほどのドーム型の巣を作ります。入口は横向きです。4〜5個の白い卵を産み、メスが約14〜16日間抱卵します。ヒナは約21〜23日で巣立ち、飛べないうちから泳ぐことができます。