カナダヅル [加奈陀鶴]
Antigone canadensis
9000万年前から姿を変えない生きた化石
カナダヅルは、ツル目ツル科に属する大型の鳥で、世界のツル類の中で最も個体数が多い種です。現生鳥類の中で最も古い化石記録を持ち、約900万年前の化石が現在のカナダヅルとほぼ同じ姿であったことが確認されています。日本では稀な冬鳥として、タンチョウやナベヅルの群れに混じって毎年1〜2羽が記録される程度で、バードウォッチャーにとっては憧れの存在です。つがいは一生を共にし、美しいダンスのような求愛行動でも知られています。
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分類
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英名Sandhill Crane
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大きさ全長約100cm
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体重4300g
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羽の色
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寿命野生下で約20-25年
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保全状況指定なし
北アメリカ大陸とシベリア北東部で繁殖し、冬季はアメリカ南部やメキシコで越冬します。日本には稀な冬鳥として渡来し、北海道から九州まで各地で記録がありますが、特に鹿児島県出水市や北海道釧路・十勝地方で他のツル類に混じって観察されることが多いです。
ツンドラや草原地帯の沼や湿地に生息します。繁殖地ではつがいで広い縄張りを持ち、越冬地では大きな群れで生活します。日本では水田や農耕地、湿地などで他のツル類と一緒に見られることが多いです。
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行動・習性
浅い水場や湿原を歩き回りながら餌を探します。繁殖期以外は大きな群れで生活し、つがいは一年を通じて行動を共にします。求愛時には踊ったり走ったり、高く飛び跳ねたりする独特のダンスを披露します。飛翔時は首を伸ばしてまっすぐに飛びます。
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さえずり
低く響く「クルルル」「グルルル」という声で鳴きます。繁殖期にはつがいで声を合わせて鳴く「ユニゾンコール」と呼ばれる美しいデュエットを行います。飛翔中にも鳴くことがあります。
雑食性で、昆虫類、ミミズ、小型の齧歯類、水辺の動植物、植物の種子や根茎などを食べます。農耕地では落ち穂や草の根なども採食します。
繁殖期は春から夏にかけてで、水生植物の生い茂る湿地に枯れ草を積み上げて巣を作ります。通常2卵を産み、雌雄で約30日間抱卵します。幼鳥は生後2〜7年で繁殖行動を始めます。