オオジシギ [大地鷸]
Gallinago hardwickii
雷鳴のような羽音を響かせる草原のシギ
チドリ目シギ科タシギ属に属するシギで、日本で見られるタシギ属の中では最大種です。「カミナリシギ」の別名を持ち、繁殖期のディスプレイフライトで尾羽を震わせて発する轟音は、まるで雷のように響き渡ります。日本とサハリンを主な繁殖地とし、冬にはオーストラリアまで約6,000kmもの長距離を渡る驚異的な渡り鳥です。準絶滅危惧種に指定されており、保護活動が進められています。
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分類
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英名Latham's Snipe
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大きさ全長約30cm
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体重180g
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羽の色
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寿命野生下で約10年以上と推定
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保全状況環境省レッドリストでは「準絶滅危惧(NT)」に指定
繁殖地は日本(主に本州中部以北と北海道)、ロシア(ウスリー、サハリン南部)です。冬季はオーストラリア東南部、ニューギニア島、タスマニア島などに渡り越冬します。太平洋をノンストップで渡ることが確認されています。
繁殖期は草原、荒地、牧草地、湿原周辺の草地などに生息します。低地から標高1,400m程度の高原まで見られます。渡りの時期には水田、ハス田、河川周辺の砂泥地でも観察されます。
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行動・習性
繁殖期のディスプレイフライトが特徴的です。地上50〜100mの空中に舞い上がり、翼を細かく振動させながら旋回し、尾羽を広げて急降下する行動を繰り返します。主に単独で行動しますが、渡り期には小群で見られることもあります。
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さえずり
「ジッジッジ」と鳴きながら草地の上を旋回し、「ズビャークズビャーク」と鳴いた後、急降下時に尾羽で「バリバリ」「ゴゴゴ」という大きな羽音を立てます。飛び立つ時には「ジェッ」と鳴きます。
動物食傾向の強い雑食性です。長い嘴を土中に突き刺してミミズや昆虫類の幼虫などを捕食します。植物の葉や種子も食べることがあります。
繁殖期は4〜7月頃です。草や藪の下など隠れた地上の窪みに、枯れ草や落ち葉を敷いて皿状の巣を作ります。1回の産卵で4個の卵を産み、メスのみが抱卵します。オスは育雛に関わらないと考えられています。