エリマキシギ [襟巻鷸]
Calidris pugnax
華麗な襟巻きを広げて求愛する旅人
エリマキシギは、チドリ目シギ科に属する中型のシギで、繁殖期のオスが首に襟巻き状の華麗な飾り羽を生やすことからこの名が付きました。飾り羽の色は個体によって黒、褐色、白など様々で、同じ模様の個体はいないほど多様性に富んでいます。繁殖地では「レック」と呼ばれる特定の場所にオスが集まり、襟巻きを広げて競い合うように求愛ディスプレイを行います。中には「フェーダー」と呼ばれるメスに似た姿のオスもいて、その特殊な繁殖戦略が注目されています。日本には旅鳥として少数が渡来します。
-
分類
-
英名Ruff
-
大きさ全長約26cm
-
体重140g
-
羽の色
-
寿命野生下で約4-5年
-
保全状況指定なし
ユーラシア大陸北部から北極圏にかけての湿地帯で繁殖。冬季は地中海沿岸、アフリカ、インド、オーストラリア南部などで越冬。日本には旅鳥として春と秋に少数が渡来。秋の方が飛来数が多い。西日本では越冬する個体もいる。
湿地帯、水田、休耕田、干潟、沼地など浅い水辺に生息。繁殖地では草原や牧草地の湿地を好む。
-
行動・習性
水田や干潟の浅瀬で採餌する。羽ばたきがゆっくりで、怠けているような印象を与える。繁殖地ではオスがレックに集まり、襟巻きを広げて激しく求愛ディスプレイを行う。子育てはメスのみが行う。
-
さえずり
「ピーウイク」「エックワクワ」などと鳴くが、日本ではあまり声を聞く機会がない。繁殖地でも比較的静かな鳥とされる。
雑食性で、甲殻類、貝類、ゴカイ、ミミズ、昆虫類などの小動物を食べる。時には草の種子などの植物質も摂取する。浅い水中や泥の中から獲物を探す。
繁殖期は5月〜6月。オスはレックでメスを誘い、交尾後はメスだけが子育てをする。メスは草むらの地上の窪みに枯れ草を敷いて巣を作り、3〜4個の卵を産む。メスのみが約21日間抱卵し、雛を育てる。