ウミスズメ [海雀]
Synthliboramphus antiquus
夜の海を渡る小さな潜水名人
ウミスズメは、チドリ目ウミスズメ科に属する小型の海鳥で、ずんぐりとした体型と短い嘴が特徴です。日本では天売島でのみ繁殖が確認されており、絶滅危惧IA類に指定されています。繁殖地では夜行性で、夜間にのみ営巣地を訪れるため観察が難しい鳥です。孵化後わずか2日で雛が両親とともに海へ出るという、ウミスズメ科の中でも特殊な繁殖様式を持っています。
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分類
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英名Ancient Murrelet
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大きさ全長約26cm
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体重200g
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羽の色
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寿命野生下で約10-20年
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保全状況指定なし
ユーラシア大陸東岸からアリューシャン列島、北アメリカ北西部にかけて繁殖。日本では天売島でのみ繁殖が確認され、冬は本州沿岸でも見られることがあります。
繁殖期は離島の樹林や草地の土壌、岩の隙間などに営巣。非繁殖期は沖合の海上で小群を作って生活し、港に入ることもあります。
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行動・習性
非繁殖期は10羽ほどの小群で行動し、時に数百羽の群れになることもあります。潜水して魚を捕らえ、船が近づくと潜って逃げます。繁殖地では夜行性で、日没後に巣に戻り、夜明け前に海へ出ます。
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さえずり
「チッチッ」という声で鳴きます。繁殖地では複雑で多様な鳴き方をし、9種類の鳴き方があるといわれています。
潜水して魚類や甲殻類、プランクトンなどを捕食します。
繁殖期は5月〜7月。草地に深さ20cm程度の穴を掘るか、岩の隙間に営巣。2個の卵を産み、約30日間抱卵。雛は孵化後2〜4日で親に誘導されて夜間に海へ出て、その後2ヶ月間両親から世話を受けます。