イワヒバリ [岩雲雀]
Prunella collaris
高山の岩場に暮らすライチョウの隣人
イワヒバリは、スズメ目イワヒバリ科に属する高山性の小鳥です。ライチョウと並んで日本の高山帯を代表する野鳥として知られ、標高2400m以上の森林限界を超えた岩場やハイマツ帯に生息しています。人をあまり恐れない性質があり、登山者の近くまで寄ってくることもあります。繁殖期には複数のオスとメスが群れを形成し、共同で育雛するという珍しい繁殖様式を持つことでも知られています。和名は岩場に棲み、ヒバリに似た声で鳴くことに由来しますが、分類上はヒバリ科とは別のイワヒバリ科に属します。
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分類
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英名Alpine Accentor
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大きさ全長約18cm
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羽の色
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寿命野生下で約5-8年
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保全状況指定なし
日本では本州中部以北の高山帯(日本アルプス、富士山、八ヶ岳など)に分布。ユーラシア大陸のほぼすべての山脈の高山帯にも広く生息しています。
高山帯の森林限界より標高の高いハイマツ林や岩場、砂礫地に生息します。非繁殖期には標高を下げ、山地の渓流沿いや谷間に移動することもあります。
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行動・習性
岩場や残雪の上、お花畑などを歩き回って餌を探します。樹木に止まることはほとんどありません。非繁殖期には小群を形成し、繁殖期には複数の雌雄が群れで行動して共同繁殖を行います。人に対する警戒心が薄く、登山者の近くでも平気で採餌する姿が見られます。
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さえずり
「チョリチョリチョリ」「キュルリキュルリ」と美しくさえずります。飛翔中は「キョロキョロキョロ」と鳴き、岩の上では「チチ、チョチョチョ」という声も発します。地鳴きは「リュリュ、チュイチュイ」。
雑食性で、夏季は昆虫類、クモ、節足動物などを主に食べます。高山帯の砂礫地やお花畑で餌をついばみ、山小屋周辺で残飯をあさることもあります。冬季は主に草本の種子を食べます。
繁殖期は5月〜8月。岩の隙間に枯草やコケなどを組み合わせた椀状の巣を作ります。2〜5個の卵を産み、メスが約12日間抱卵。数羽のオスが共同で育雛に参加するという特異な繁殖様式を持ちます。