イカルチドリ [鵤千鳥]
Charadrius placidus
河原の石に紛れる大きなチドリ
コチドリによく似ていますが一回り大きく、河川の中流から上流域に生息することで棲み分けています。和名の「イカル」は古語で「大きい」を意味し、一般的なコチドリより大きいことに由来します。一年を通して日本の河原で見られる留鳥で、石がごろごろした河原を素早く走り回る姿が印象的です。
動画
この動画ではイカルチドリの自然な行動や鳴き声を観察できます。
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分類
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英名Long-billed Plover
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大きさ全長約21cm
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体重60g
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羽の色
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寿命野生下で約5-10年
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保全状況指定なし
本州、四国、九州で繁殖し、留鳥として周年生息します。北海道では夏鳥として繁殖のため飛来し、冬季には温暖な地域へ移動します。南西諸島では冬鳥として渡来。国外では中国北東部、朝鮮半島、ウスリー地方にも分布します。
河川の中流から上流域の中州や河原に生息します。石がごろごろした開けた環境を好み、海岸や河口にはあまり現れません。
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行動・習性
水際を歩きながら餌を探し、立ち止まっては小走りで移動する「ストップ・アンド・ゴー」の動きが特徴的です。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、外敵が近づくと擬傷行動で卵や雛を守ります。非繁殖期は単独か少数の群れで行動します。
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さえずり
「ピォ、ピォ」と澄んだ優しい声で鳴きます。繁殖期には「ピッピッピッ」と連続して鳴きながら飛び回ります。コチドリの声よりやや低く、柔らかい印象です。
昆虫類、ミミズ、小型の甲殻類など様々な小動物を食べます。水際を歩きながら地面をつついて餌を探し、素早い動きで捕らえます。
繁殖期は3〜7月。河原の砂礫地に小石を集めただけの簡素な巣を作り、周囲の石に紛れる保護色の卵を3〜4個産みます。雌雄交代で約26〜28日間抱卵し、雛は孵化後すぐに歩き回れる早成性です。