アオバト [緑鳩]
Treron sieboldii
海水を飲みに来る森の緑の宝石
全身が美しい緑色(オリーブ色)をしたハトで、日本の森林に生息しています。「アーオアオー」と独特の抑揚のある声で鳴き、夏から秋にかけては塩分やミネラル補給のために海岸に群れで飛来し、海水を飲む珍しい習性があります。神奈川県大磯町の照ヶ崎海岸は有名な観察スポットです。警戒心が強く、普段は樹上で過ごすため姿を見る機会は少ない野鳥です。
動画
この動画ではアオバトの自然な行動や鳴き声を観察できます。
-
分類
-
英名White-bellied Green Pigeon
-
大きさ全長約33cm
-
体重300g
-
羽の色
-
寿命野生下で約5-8年
-
保全状況環境省レッドリストでは「準絶滅危惧(NT)」に指定
日本では本州、四国、九州で留鳥として繁殖し、北海道では夏鳥として6月頃に飛来します。台湾や中国南部にも分布しますが、繁殖が確認されているのは日本のみです。
広葉樹林や針広混交林に生息し、山地の森林を好みます。夏から秋にかけては海岸に現れ、海水を飲む姿が観察されます。
-
行動・習性
単独から10羽程度の群れで行動し、樹上で木の実や果実を食べます。5月から10月頃には塩分やミネラル補給のため、海岸や鉱泉に群れで飛来して海水や鉱水を飲みます。警戒心が強く、普段は樹上で過ごすことが多いです。
-
さえずり
「アーオアオー」「オアーオー」と独特の抑揚のある声でさえずります。この声は谷を越えて遠くまで響き、東北地方では「魔王鳩」とも呼ばれていました。
植物食で、サクラ、ミズキ、イイギリなどの果実や種子、木の芽などを食べます。ハト類は木の実や種子が主食のため、ミネラル補給として海水を飲むと考えられています。
繁殖期は6〜9月頃です。樹上に小枝を組んで簡素な皿型の巣を作り、乳白色の卵を2個産みます。雌雄交代で抱卵し、雛には「ピジョンミルク」と呼ばれる素嚢から分泌される液体を与えて育てます。